2015年2月7日土曜日

この下顎骨片は誰? Who is these parts of mandible?

下の骨片は3日の伊勢沢林道歩きで見つけたテン糞⑤から出てきたものである。
Aは一見すると尺骨の一部のようであるが、そうではない。
また、Bは腓骨の下方の方の部分に見える。
いずれにしてもテン糞⑤には毛も混じっていたので小哺乳類の骨でる。

次の骨片はテン糞⑥から出てきたものである。
A、B、Cは下顎骨の一部であることが判る。さらに、Dは臼歯と下顎骨から出ている切歯などの歯
であることが判る。線で囲っていない他は頭蓋骨などの骨片だ。
A、B、C、Dの臼歯からこの動物はトガリネズミ目のモグラの仲間かジネズミの仲間であることがわかる。
Bは左端にオトガイ孔が認められ、その上に出ている歯が第四前臼歯で第一臼歯と第三臼歯があり、このBの下顎骨の第四前臼歯から第三臼歯までの長さが7ミリある。これがアズマモグラだともう少し長くなる。つまり、これはヒミズの可能性がある。
しかし、Cの下顎骨の先端部分であり、出ている歯がヒミズのものだとしたら最後位の前臼歯となるが、阿部永著「日本産哺乳類頭骨図説」の図と見比べると、形状が似てなく、ミズラモグラやアズマモグラの犬歯に似ているのだ。
手持ちの標本はアズマモグラ、コウベモグラ、ヒミズ、ヒメヒミズであるが、ミズラモグラが無い。
もしかしたら、下の下顎骨の骨片はミズラモグラ?
いずれにしても、この厳冬期でもモグラは地表近くに出てくるんだ。
それをテンは偶然に見つけて捕まえ食べることができたんだ。

ぼくの机上に置いている飼育箱のネズ吉はこのところほとんど地上?に出てこない。いると判るのは、餌として置いたヒマワリの種子やキャベツの芯が毎日なくなっているので、あー、生きてるんだと判るのである。部屋の中のネズ吉でさえこのくらい活動が鈍るのだから野外に生息しているネズミやモグラたちはほとんど休眠状態だろうと思っている。
しかし、本当のところは雪上にネズミが走り回った跡があったりするから、ネズ吉のように
1日に何回かは地上に這い出て餌を探しているんだ。

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