3日目の早朝、5時にホテルを出てガンガー川のガート(岸辺)に向かう。
神聖な朝日を拝めるようだ。
ガート付近では、人を焼いた後の燃えかすが燻っている。
イヌたちがケンカをしながら燃えかすの中の物を引っ張り出して食べている。
人を焼いた臭いってこのような臭いなのかと戌年のぼくは鼻を動かす。
早くも薪が積まれて人を焼く準備がなされているガートもあり、ボートの上に白布で覆われた人が横たえられている。ヒンズー教徒にとっては、わざわざガンガーに来て死を待つ人も多いようだ。
死人は焼く前に一度ガンガーに浸けられてから、焼かれる。
積まれている薪は直径30センチくらいの太さのものもあり、燃やすのが大変だ。
最初にガソリン状の液体がかけられて火がつけられた。
ぼくらはそれらを横目で見ながら通り過ぎる。さまざまな臭いが漂う。
早くも、沐浴している人たちもいる。
ぼくらはボートに乗ってゆったりと流れる母なるガンガーへ乗り出す。
東のヒマラヤ山系の空に朝日が出始める。
日の出を見ると何となく厳粛な気持ちになるから不思議だ。
火葬が本格化している。
ボートには順番待ちの人が横たえられている。
ここで火葬されるのは槇を買える裕福な人たちのようだ。
川にはさまざまな物が流れていき。その上に鳥まで止まっている。
何か得体のしれない大きな物が流れてきた。
ツグミのような鳥が真ん中にいるのが分かるかな?
黙って川面を見ていたぼくらは”エ、人だ!”っと声を出す。
ぼくらのボートのすぐ横を静かに流れていく。
まるで、寝ているような30代の男性だ。
ボートの上の同行者は神妙な顔付きで、流れる水葬者をただ見続ける。
ぼくは他の漂流物と同じように写真を撮る。
ガイドのジョシさんによると、毒蛇でも咬まれてショック死した人は、生き返るかもしれないから
焼かないでバナナの樹の梯子に載せられてそのまま流されるようだ。
妊婦も火葬されないでそのまま流されるようだ。
ガンガーの水で産湯に浸かり、死してはガンガーに戻される。
ぼくらは、神妙な気持ちでただただガンガーの流れを見、ガート(岸辺)にも目をやる。
ガートにはたくさんの人々が沐浴をし始めている。
下はボート上からガート方面を撮ったものです。
3分以上あり、長いですがご覧ください。
「ニンゲンは犬に喰われるほど自由だ」
返信削除藤原新也のメメントモリの写真で人が犬に喰われる写真を見て以来の死体かも。
インドはすごいですね〜。驚きです。
しかし、失礼ながら、病原菌とかいっぱいあるでしょうに?
もう、インドでは病原菌を含む雑多な菌の中で人も動物も生きている。
返信削除紙幣を含むお金自体がベトベトで、子供の頃お金は汚いから舐める!とかお金を触ったら手を洗え!というのがすぐ分かるくらい汚れている。
日本の抗菌グッズの世界で暮らす子供はすぐ腹痛から始まる病気になることでしょう。
でも、日本の中学・高校生にインド社会を見せてあげたい。
上のコメントで脱字がありました。
返信削除お金は汚いから舐めるな!ですね。
このコメントは削除して全面的に書き直さなければならないので、新たにコメントとして付け加えました。
悪しからず。