2014年6月9日月曜日

フクロウの消化力:2  An amazing digestion in stomach of Ural owl.

フクロウが食べた動物の消化できない部分を吐き出したものがペレットであるが、
鳥たちの胃の消化力は哺乳動物とは比べものにならないことがわかる。
フクロウの胃内の動物蛋白質や脂肪などを消化する酵素は哺乳類よりも強力なものなのだろう。
十二指腸や盲腸や小腸などを通さずにほとんどの動物質の柔らかいものを消化してしまっている。
残るのは、キチン質、骨、歯、毛、羽根だ。
イタチやテンがネズミを食べたとしても肉質の一部が残って糞として排出されることがある。

まずは、今回湯河原の白銀林道沿いにフクロウのペリットを樹洞から掻き出してきた。
今朝、晴れたので、ビニールのゴミ袋ごと重さを量ったら1.3キロあった。
上の部分は樹洞の腐った木の屑が多いので、
下の部分がペリットが多いので以下の方法で内容物の骨や歯を調べることにした。
まず、①:十能に軽く一杯分を掬いとる。
これを水道栓の下に置いた②:タライに容れる。
③:主だった、木屑や石などを取り除く。
④:②に水を入れ、静かに掻き混ぜ、30分水に浸す。
⑤:掻き混ぜながら上澄みの浮いた毛や卵の殻などを洗い流す。
この操作を何度も繰り返す。
⑥:大きな石や粘土や軽石状の白い塊を取り除くき、見やすいように鉢受けに移す。
石ころが9割近くを占める。何故石ころが、こんなに出てくるのか。
鳥の砂嚢に含まれていたものか?また、下にも見える軽石状の塊。これをガスの火で焼いてみたが、石そのものだ。
⑦:机の上で⑥の中からピンセットで歯や骨を取り出す。
Aは頭骨の破片と下顎骨や歯
Bは寛骨、大腿骨、脛骨、腓骨
Cは肩甲骨、脊椎骨、尾骨
Dは上腕骨と下が尺骨、Eはヒミズの爪
 その他の骨の破片
⑦のAの部分を拡大した。
A:頭蓋骨破片、
B':左、モグラ左の下顎骨、右、ヒミズの下顎骨の一部
B:ネズミ亜科の左右の下顎骨
C:ネズミ科の下の切歯、C':ネズミ科の上の切歯(C&C'の左右と亜科の同定は未定)
D:ネズミ亜科の臼歯、D':ハタネズミ亜科の臼歯(臼歯の位置など未定)
という結論だが、あまりにも膨大な量のペリットなので、早朝と朝食後の2度やったが、
2度目の同定はまだしていない。
残りはtake隊員にお譲りしたいが、いかがですか?
丁寧にやらないと歯を拾い出すことはできない。
リスは昼行性だろうからあまりフクロウの餌食にはなっていないようだが、ヤマネが生息しているなら臼歯か下顎が出てきてもよい。
もう、大雑把に細かな骨片は無視してしまいたい衝動に襲われる。
ぼくは、イタチの頭骨を見つけたい!
区別できない骨片はカエルなのかな?

2 件のコメント:

  1. いやいや、私には無理ですよ。隊長、よろしくお願いいたします。

    しかし、何個分のペリットでしょうか?

    これが一年分とするなら、孵化から巣立ちまで40日、一日一個ペリットを吐き出すとして、少なくても2羽以上が育った計算になります。

    しかし、巣の中に全部吐き出すのがよく分からない。

    フクロウがカエルを食べている?


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  2. take隊員へ
    そうですか!とがっくりと肩を落とす。
    山肌を削ってダンプで土砂を運ぶようにするといつかは山は平地になるのだが、、、、。

    1年分のペリットですか?
    それにしても何故こんなにも石が混じるのか砂利さえなければもっと楽なんですよ。

    哺乳類の骨や鳥の骨ではないと思われるものがあるので、カエルかな?っと思っているだけです。

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