2014年5月13日火曜日

4種の食肉動物の糞   The different scats of four carnivora species.

9日の実習の続き、
食肉目の5種類(イタチ、テン、アナグマ、タヌキ、ハクビシンはすでにアップしたここでは除外)の動物のフィールドサインとしての糞をゲットしてきた。
先ずそれぞれの形状と大きさと見てもらいたい。
色が黒っぽいのは、糞の中に環形動物や節足動物、あるいは脊椎動物などの動物質の
ものが含まれている場合の糞は何故か黒っぽくなるんです(これは何故か教えてください。何を見れば判るでしょうか?)
単一の植物質のものであれば、そのものの色になります。
これからだとモミジイチゴなら橙色、ニガイチゴなら濃赤色、ヤマグワなら暗黒紫色、
秋のサルナシなら緑色の糞ですよ。臭いも果実のニオイです。

イタチ糞は沢沿いや沢中の岩の上で見つけやすい。
イタチWeasel
イタチ糞とテン糞の違いは太さである。
両者ともScentMarking匂い付けとして糞を利用するので、
切り株や杭の上、橋の欄干の上で見つけやすい。
林道では沢側の路肩の上、砂防堰堤の上などの彼らの通り道に見られる。
テンMarten
アナグマ糞やタヌキ糞は、いつも腐葉土の中のミミズやムカデあるいは昆虫などの土壌動物を食べているため、親指くらいの太さでほとんど黒っぽい糞だ。
アナグマの場合は半分くらいが土砂が混じる。
タヌキも腐葉土に含まれる枯れた腐った葉の破片だ。
で、アナグマは排泄するときに少し穴を掘ってそこにする場合が多い。
タヌキは彼らの共同トイレにするのでタメ糞となる。
アナグマBadger
サルを調査・観察し始めた頃はタヌキ糞とサルを間違えたこともあった。
それは、太さが同じくらいであるのと、カキの果実を食べた時は種子が同じように
入っていて、黒っぽいのだ。しかし、臭いが違う。
サル糞はチンパンジーもキンシコウもゴリラも同じ臭いである。タヌキ糞の臭いとは異なる。
だから、糞は臭いでも覚えることができ、違いを識別できる。
タヌキRacoon dog
下は1ヶ月くらい経過した古いサル糞ですが、春のサル糞は始めは新芽の緑色だ。
その後、表面は黒っぽくなるが、中は緑色。さらに経つと表面は茶色になるが、中は黒い。
これ、中はまだ黒かった。
ニホンザルJapanese macaque
拾ってきたタヌキ糞やテン糞は10個を越えたが、春の糞となっていた。
内容物については次回にアップする。

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