せっかく雪が降ってくれたのに、丹沢に行くことができない。
降った8日は専門学校の丹沢実習の日であったが、朝の電車は走っていたが、帰路の電車が運休になる恐れがあったので、丹沢実習は中止。翌日、電車は大丈夫だったが、路線バスが目的地までいけない。もちろん、ぼくの普通タイヤの車ではダメ。
昨日は専門学校で高校生向け授業。今日は、東京駅付近で4時から呑み会。
と山に行きそびれている。
山にいけない諦めもあって、このところ、骨を見る時間が増えた。
で、プラスティックのフィルム缶に入ってたアメリカモモンガの骨を探し出した。
1992年にペットショップで死んだアメリカモモンガをそこでバイトをしていた動物植物専門学院の教え子がわざわざぼくのためにもらってきてくれたのだ。
頭骨は壊れていたので、頭骨標本をつくることこはできなかったが、
他の骨はフィルム缶に容れていたのだ。
Rodentia齧歯目の腓骨は脛骨と足首の方で癒合合体していると間違ってアップした。
確かに、地上を這いずり回るラットやアカネズミやハタネズミ、さらにはハムスターは
トガリネズミ目Soricomorphaのモグラやトガリネズミ、兎形目Ragomorphaのノウサギと
同じように腓骨は脛骨と足首の方で癒合・合体している。
しかし、エゾシマリスでは、腓骨は脛骨と完全に分かれていたことをアップして誤りを正した。
この時のアップで、take隊員からムササビやモモンガ、カヤネズミでは?
というコメントがあった。
ぼくは、ムササビは木の枝にいるところや幹を這い登っていくところを見ている。
モモンガは下北半島で木から飛び幹を登りまた滑空するとことを一度みている。
ムササビやモモンガは滑空することを除いては、食べているものも木の実や樹皮でリスと良く似たような樹上生活をしている。もちろん冬眠はしない。頭骨もリスにそっくりだ。
リスと同じような足首と考えられる。
下はアメリカモモンガGlaucomys sp.の左大腿骨(左)、腓骨(右上)、脛骨(右下)
エゾシマリスと同じように腓骨と脛骨は離れている。
つまり、足首が前後、左右に動かすことができるのだ。
尚、アメリカモモンガとしてペットショップで売られているものは、
Southern flying squirrel かNorthern flying squirrelのどちらかであろう。
モモンガ、リスと同じような動きをするので、どうかと思ったのですが、やはりそうでしたか。
返信削除「骨格標本室から」というブログに「いわゆる哺乳類になる直前の爬虫類リカエノプスの骨格標本です」という記事がありました。
http://blog.goo.ne.jp/kasuki9ma6/e/a6245792c53c1a585cd426f5f4ffd068
これの後足の腓骨と頸骨は完全に分離しています。
哺乳類ができたときは分離してたのですね?
take隊員へ
返信削除そうなんです。トカゲなどの爬虫類でもちゃんと脛骨と腓骨は分離しております。
それが、哺乳類になって生態・行動の違いによって足首を回さなくなった動物たちの腓骨は脛骨と癒着していくんですね。
歳をとると身体を動かさなくなると骨の可動域が狭くなるのと似ているかな?
こんにちは、ご無沙汰しております
返信削除なるほど見事に分離しておりますね
写真を見て思い出しましたが、放牧場から拾ってきたウシの前腕骨は、尺骨と橈骨が完全に癒合していました。後ろ足同様、前足も回さないと癒合するのでしょうかね
ほねやさんへ
返信削除どうも、そのようですね。
有蹄類の多くは、爪先で走るように蹄を持ったがために、中手骨が伸びてしまい、しかも中手骨と手根骨の接点はまるで滑車のようになり、前後にしか動かないように固定されている。このため、手首に当たる部分と橈骨と尺骨の関節部分も回転させる必要がなくなったために癒合したのではないでしょうか?
しかし、半年くらいで死んだウリボウの橈骨と尺骨は離れております。性成熟に達する頃には癒合するのかな?
カモシカやシカではしっかり癒合してますね。
走って逃げるためにはスムーズに前後に可動するようになったがために尺骨橈骨、腓骨脛骨は癒合するようになったのではないでしょうか?
この辺りぼくにとってはこれからの問題です。
一つ云えるのは、使わなければ無くなる。動かさなければ固まるですね。