2012年4月4日水曜日

タヌキ糞の中身  Contents of racoondog scat

昨日の風はすごかった。何度か家が揺れるような時があった。
朝、起きて2階のベランダを見るとプランターがひっくり返り、サンダルの片一方がない、
下を見ると、庭に落ちている。こんな事は始めてだ。風の強さがわかった。
皆様のところではどうでしたでしょうか?
さて、4月2日に土山峠で、タヌキ糞を2ヶ所で拾ってきた。
一つは宮ヶ瀬湖の湖岸の尾根であり、登っていくと宮ヶ瀬尾根となる。
この場所は、林道の北端からすぐ尾根にとりついで10分もしないで辿り着くことができ、
もっとも簡単に新しいタヌキ糞(第一のタメ糞場)を調べられるところだ。
下の写真の中央の立木の1メートルくらい手前がタメ糞のあるところになる。
それが、これである。
コインの下にシカ毛の塊がある。
今回はコインの左横の2つを採集してきた。
もう、糞塊からの種子が青い芽を出し始めているのがわかる。
上のタメ糞の場所から10分くらい登ったところに、第二のタメ糞場がある。
今回はすぐ左下のをゲットしてきた。
下の白っぽくなっている糞は、おそらく骨をたくさん噛み砕いて骨髄を食べた糞だと
考えられる。
ここは上のトイレよりも少し標高が高くなっているので寒いのだ。
まだ、タネが発芽していない。 
なお、第一のタメ糞場にシカ糞が転がっていた。
シカが、タヌキ糞の発芽しそうになって柔らかくなったエゾエノキやミズキの種子を
食べにきたとも考えられる。
クリックすると手前にシカ糞があるのが分ります。
第一タメ糞場の新しい糞の内容物は、
キブシの種子多数、ケンポナシの種子を割ったようなもの7欠片、節足動物の脚を含む外骨格、
環形動物の外骨格、これにクマシデかイヌシデの苞麟の一部があった。
さらに、左側のもう一つの内容物は
キブシの種子多数、サワガニの脚先を含む殻多数、カエルの寛骨?の欠片一個であった。
第二のタメ糞場の糞内容物は、
キブシの種子多数、ケンポナシの果柄、単子葉(カンスゲ?)の葉6本、哺乳類の毛多数(最長4.5cm、シカ毛であった)。
宮ヶ瀬湖、湖岸のタヌキは林床に落ちているキブシの果実を漁り、他にケンポナシなどの食べられそうなものを食べている。土壌動物やサワガニ、小型脊椎動物の骨片が混じるのは、これらの動物たちもカエルのように地上に出てきているのだろう。
シデ類の苞麟の一部があったが、k-ta隊員がコメントくれたように落ちているシデの果実も食べている可能性がある。
第二の糞場の糞からは2~5センチの藁のようになった単子葉の葉がでてきたが、これも食べたものなのだろうか?シカ毛は湖岸のシカ死骸を食べたものだろう。
いずれにしても、タヌキを含む野生動物にとっては今の時季が落ちている果実も無くなるので、
餓えに苦しんでいる時季だ。
単子葉も腹を満たすために食べたのか?テン糞は今日、洗おう。

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