2009年9月1日火曜日

トルコの自然(3)キャラバンサライ(隊商宿)

22日はコンヤからカッパドキアに向う。
途中で、キャラバンサライに立ち寄る。
シルクロードやスパイスロードを通ってやってきた商人たちを安全に泊まってもらうホテルのようなもの。サライとは城・宮殿という意味で、広大な荒地に宮殿のように大きいことからこのような名になった。この宿は旅人が1日に移動できる40-50キロ毎にあり、10世紀のセルジックトルコのスルタン(王)が各地に作らせ、宿賃は無料で、しかも様々なサービスがあった。その結果、交易が盛んになり繁栄をもたらした。
上の話しをガイドから聞いて、”損をして徳(得)をとれ”という諺がよぎった。
上の門を潜ると、中庭となり、左右に部屋があり、奥には人々が家畜と寝泊りした仕切りのない空間が広がっていた。これは、右側の奥から入り口の方を撮ったものだ。
壁の厚さは2メートルは超えるようなもので、旅人が安全に泊まれる。
最近まで、牛や山羊の寝倉として使っていたようで、家畜の臭いがたちこめていた。
それにしても天井が高い。
外は日差しがジリジリと強く暑いのに、この中は涼しい。壁の厚さが外気を遮断している。
各仕切りごとに小さな明かりをとる窓が5メートルくらい上にある。そこはハトの巣となっている。もしかしたら、コウモリもいるかもしれないと思って天井を見上げたが見つけられなかった。
キャラバンサライの前のレストランで昼食にする。
外を見ると、大きな荷物を乗せたバイクが2台。
ヨーロッパからボスボラス海峡を渡ってきた観光客だ。
レストランの門柱や壁に、大好きなスイカズラが咲いている。
分厚い葉である、こんな乾燥状態でもスイカズラは生きていけるのだ。
カッパドキアではスイカズラをたくさん見ることになる。
スイカズラはキンシコウの調査地の秦嶺山脈の山麓にも咲いていた。
スイカズラは東アジアが原産だからキャラバンによって運ばれてきたのだ。

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