2009年7月1日水曜日

頭骨の同定

昨夜、札幌市在住の能登さんから、頭骨の同定を依頼された。
ぼくのキツネ、タヌキ、イヌの頭骨の区別の仕方が載っているHPを見たが、
しっかり、分からなかったようだ。
(以下の写真は能登さんから添付されてきた写真)
見たところ、タヌキ、キツネ、イヌではないと思った。
頭骨が全体的に丸っこい、寸詰まりの印象をもった。
もちろん、矢状縫合の盛り上がりと後眼窩突起の様子から食肉目の動物であることは間違いない。
歯式は、3・1・4・2であることがわかる。
①は裂肉歯であるが、T字状ではなく、第一大臼歯と同じような大きさと形だ。
②の第一小臼歯が犬歯に接している。イヌ科の動物では第一小臼歯と犬歯は接しない。
③の前顎骨と上顎骨との縫合面に穴があいている。イヌ科の動物ではこのような明確な穴はあかない。
赤丸の翼骨突起の先端が、下顎窩(下顎との関節部分)とほぼ同じ位置にある。イヌ科の動物では翼骨突起はもっと前にくる。
それにしても、アライグマは全国区になったのですね。
恐ろしい!
このアライグマは犬歯の磨耗状態や矢状隆起の盛り上がり、及び前頭骨と頭頂骨の縫合状態から老齢個体であると思われる。
タヌキ、キツネ、イヌにアナグマ、アライグマ、ラッコ(orカワウソ)の頭骨が同じくらいの大きさなので、これらの区別の仕方をHPにアップしなければいけないですね。

2 件のコメント:

  1. アライグマ、北海道にもいるのですか!
    海辺なのか内陸部なのか気になります。

    真鶴町でも1匹目が確認されたらしいから、隣である湯河原町にもたぶん入っていると考えてます。
    恐ろしい!

    北海道、奥尻島では野性化したミンクも2度見かけましたよ。

    一度は川でアユを捕まえるところ。もう一度は港の中を泳いで海水魚を探しているところ。
    泳ぎは上手く、アユを食べたあと、排水溝の中に消えてゆきました。

    ミンクのヅ頭骨もコレクションに欲しいですね。

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  2. アライグマ、調べたら確かに札幌周辺に生息している。
    恐らく、内陸部にも分布を広げていくのだろう。

    アライグマはタヌキの生息空間を奪ってしまい、その内かちかち山の主人公はアライグマに変わるかもしれない。

    故郷の釧路にはミンクが多く、うろうろしております。が、阿寒湖にもtake隊員が奥尻島で見たようにまるでカワウソのように泳いでいる。

    ミンクの頭骨欲しいです。

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