2009年6月25日木曜日

イノシシの頭骨:切歯の噛みあわせ

上顎の切歯と犬歯
左右の第一切歯は中央に曲がって伸びて、接している。
犬歯と同じくらいの長さ、大きさの第一切歯である。
第二切歯は第一切歯の方に伸びて、歯の横が咬面のようになっている。
第一切歯と第二切歯は、切歯という名前が当てはまらない程、物を噛み切る役目を持たない歯である。
第三切歯は小さく、第二切歯とは離れており退化していくのかなぁーと思える。
横から、上下の切歯の噛みあわせを見る。
下顎の切歯が伸びて、上顎の第一切歯とぶつかり、第二切歯と磨りあわさる。
上顎の第三切歯は下顎の歯とはぶつからない。

イノシシの力強い頭骨や歯をみていると、人類が絶滅した後にはびこるのはイノシシかなと思えてしまう。
何でも食べ、たくさん子供産み、しかも頭も良い。

3 件のコメント:

  1. イノシシがヤマイモを掘り起こした深い穴や、朽ちた倒木をバリバリ噛み砕いているのが、この歯の形からよく見えてきます。

    下顎の切歯はまるでスコップのようだし、上顎の第一第二切歯はペンチとバールを合わせたような機能をもってそう。

    下顎が一体なのは単純に強い力が必要だからじゃないですかね?

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  2. ぼくも強い力を出せるからだと思っている。

    左右の下顎が合体して一つになることで、左右の咬筋や側頭筋を同時に働かさせることによって、片側だけよりも倍の力を得ることができると考えている。

    しかし、何故それなら、サルもそうなのか?雑食だと強く咬む力が必要なのか?
    クマも雑食だが!

    クマもキツネもシカもネズミも左右の下顎がバラバラなのは彼らは左右同時に噛み噛みしないのか?

    あるいは、左右バラバラの咬む力で十分獲物を獲ることができるくらい強く咬む力を持っているのか?

    これらは、誰も教えてくれないので、ぼくらで解決するよりない。

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  3. 左右で噛み分けるか、一体として機能させるかの違いのように思えますが、進化の過程で変化したのだから、歴史的な背景もみていかなければなりませんね。

    イノシシの歯をよくみていくと、下顎と上顎の第二切歯で物を噛み切っているようですね。

    太い根などは第二切歯と第三切歯の間に挟み込んでいるようで、小さい第三切歯が後向きに変形しています。

    面白いですね〜。

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