2009年1月17日土曜日

イヌ科Canidae3属の下顎骨による同定

昨年11月8日にイヌ科Canidae3属の後眼窩突起や鼻骨による違いをしめした。
今日は、3属の下顎による違いを見ていただきます。
上の写真から、タヌキNictereutes procyonoides、キツネVulpes vulpes、イヌCanis familiaris
①:筋突起  
②:関節突起 
③:下顎角  
④:第二下顎角(福田がつけた私的名称)


a)タヌキでは、①の筋突起が下顎体からほぼ垂直に立ち上がる。他2種はゆるやかなカーブを描く。
b)タヌキとキツネでは、①から②への流れがほぼ垂直であるが、イヌでは内側へ入り込むようになる。
c)タヌキでは、③から④へ移行に段差ができるが、キツネ、イヌでは④は不明確である。
という具合に、下顎骨の片割れでも拾ったらイヌ、キツネ、タヌキの区別はできる。
ついでに言うと、イタチ科のアナグマは歯式が3・1・3・2で、タヌキの3・1・4・3(2)とは異なるので、下顎骨が短く、さらに④は不明確だ。

3 件のコメント:

  1. 下顎の欠片だけで見分けできるなら、いっそう骨集めが楽しくなります。先生のホームページはとても勉強になりますが、授業の方が楽しいです(・∀・)。卒業して授業が受けられなるのは、残念です。
    それから森くらで、イシイ・モモコ先輩に会いました。

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  2. できれば、ネズミの仲間もたくさん資料をあつめて、一種、一種の違いを見分けられるようにしたいものですね。
    そうすると、キツネ糞の中に入っている骨が、ネズミの仲間から〇〇だ!と同定できるわけですね。
    そう、MOMOさんに会いましたか?元気にやっているのかな?

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  3. はいウチらと入れ替わりで森くらにキャンプしにきたみたいでした。

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