一つ拾ったが、あまりの悪臭に捨てた。が、その後異変が起きた。小便をしたあと、何故か異様に陰部が痒いのである。それが銀杏の腐りかけた実を拾ったために生じた症状と知ったのは、陰部がかなり爛れた頃だった。
ギンナンは大好きである。茶碗蒸しに容れたのは無論のこと、封筒に容れてレンジでチンし7、8個パン、バチ、パンと弾けたのを見計らって取り出して、そのまま食べるのも旨い。
教え子のK.K.さんから今年も庭で採れたという綺麗なギンナンが送られてきた。下の袋のギンナンは送られてきたものの一部である。適度に柔らかく美味だ。 山の中でイチョウの木が生育しているのを見たことがない。イチョウは中国原産で、渡来してきてから有に1千年?以上は過ぎているだろう。
ギンナンを植えると翌年には芽が出て実生のイチョウの木を育てることができる。奥湯河原のタヌキは街まで降りてギンナンを拾い食いしてきて、それを糞として排出している。動物たちは果実を食べて種子を排出することで種子分散をおこなっている。
果実のタネの多くは腸内を通過することによって発芽しやすくなるようだ。そのため、木の実のタネを発芽させるには、お風呂の残り湯に一晩浸けておくと発芽しやすいと園芸の本などには書かれている。
しかし、山中でイチョウの木が生育しているのを見たことがない。発芽しかかった時、あるいは腸内で綺麗になったギンナンは今度は別の動物に食べられてしまうのだろうか?例えそうだとしても里山であっても、山中に一本もイチョウの木がないのはどういう訳だろう。
我が家の狭い庭にでもネズミモチ、ピラカンサ、マンリョウ、キューイフルーツまでもが鳥の落し物によって芽生えてくる。山では、実生のイチョウの生育を阻害するどんな要因があるのだろう。
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