タンザニアのマハレ山塊国立公園でチンパンジーの人付けを試みていた時にアルーシャ在住のドイツ人の若者のグロスマンが手伝ってくれた。彼からハイラックスの頭骨3個をプレゼントされた。その内の一つがイワハイラックスで下顎骨も備わっていた(図1)。
図1.イワハイラックスの頭骨左側面から
この下顎骨の筋突起aが前にすごく傾いているようだが、歯を水平にすると少し前のめりに傾いている位だ。下顎頭bから下顎角cまでの下顎骨後縁が伸びた事によるだろう。これは上顎の後頭骨頚静脈突起から出る顎二腹筋が付着して、顎を後ろに引き寄せるために下顎骨後縁が発達したのだろう。
図2.イワハイラックスの下顎骨
a:筋突起 b:下顎頭 c:下顎角
尚、ハイラックスの下顎骨はサルやヒトの仲間、ゾウやイノシシ、果実食のコウモリの仲間と同じように左右が生まれながらに合体している(図3)。図3.左右のイワハイラックスの下顎骨は生まれながらに合体
この頃、朝起きるのが遅くなった。6時だ。5時には目覚めるのだが、ベットの中で少し明るくなるのを待っている。時々我が家に寄る連れ合いの友人が逝っていた事が判った。息子夫婦が彼女の死を見つけたようだ。今年2月頃来た時にはランが好きのようだったので小鉢のカトレアをあげたのだった。屋久島のサル調査の時も連れ合いと来たり、釧路にも遊びに来たのに!69歳は若い!