2023年12月26日火曜日

くわくわ森へ     To Kuwakuwa forest

昨日はロウバイの花が咲いているかも知れないと思い「くわくわ森」に向かった。道路から僅か数分で尾根道に達するが、ぼくにとっては近辺では味わえない山道を歩き、森の雰囲気を味わえる唯一の場所だ。
図1.11:19 運動公園を突っ切って階段を登り、「くわくわ森」を望む
道から手入れされた階段を登るのだが、一歩一歩、しかも手摺りを頼りにする。手袋を脱いで摑まる手摺りのヒンヤリ感が何とも気持ちが良い。すぐに尾根道に着き、葉が落ちた晩秋の木立の中を歩く。
図2.11:29 尾根道着
ヘクソカズラの実がたくさん絡まっている(図3)。道沿いに木に2024年に「モヤカキ」をすると札が下がっている(図4)。「モヤカキ」って何だ?手持ちの大きな国語辞典で調べても載ってない。ググルと「樹木の生長のために状態の良い枝だけを残して枝を切る」多摩市HPの多摩村から多摩町への中で https://www.city.tama.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/004/116/3-2.pdf とある。

図3.11:31 ヘクソカズラの実
図4.11:31 モヤカキと云う言葉を初めて知りました。
ガマズミの実が鈴なりだ(図5)。丹沢だとすぐ実を採って口に放り込んだが、ここは都会の公園だ!まだ硬そうだ。何回か霜に当たって少し皴が出た方が甘酸っぱくて旨い。
図5.11:31 ガマズミの実
ソシンロウバイの花が咲いていたので、匂いを嗅いだが。好きな香ではない。どうしてなのか?庭のスイセンの花を切り取って匂を嗅いだ。うん良い香!昨夜は、いろいろ考えた。一度、コロナに罹ったからその後遺症?今も部屋のカトレアの匂いを嗅いだ!うん良い香!どうしてソシンロウバイは?
図6.11:37 ソシンロウバイの花
図7.11:40 見晴らしの丘
見晴らし丘を下ってみた(図7)。アセビの葉に陽が当たり、赤茶色の蕾がたくさんあった(図8)。ナンテンも実も眩しいほどだ(図9)。スイセンが坂道の日向に咲いている(図10)。
図8.11:42 アセビが蕾だ!
図9.11:49 ナンテンの実が眩しい
図10. 11:50 スイセンの花が、、、
今年ももうすぐ終わりだ。プーチン・ロシアのウクライナ侵攻は未だに続いており、ネタミヤフ・イスラエルは依然としてガザの人々を苦しめている。プーチンもネタミヤフも「選挙」て選ばれた大統領だ。民主的な手続きによって選ばられたトップによってナチスに見られるようにいくらでも独裁制が生まれる。

2023年12月25日月曜日

ソシンロウバイが咲いていた!   Soshinroubai, Chimonanthus praecox, was blooming.

今日はクリスマス、友人TGメールを見てから散歩に出ようと思っていた。凄く天気が良い。10時40分、カメラとGPSを持って横浜市のくわくわ森を目指す。それは、あのロウバイの花を見るためだ。割りに快調に歩く。前回休んだ運動公園前でもそのまま歩く。今日はクリスマスせいか?野球やサッカーをやっている子供たちがいない。
図1.11:18 境川を渡り横浜市の遊水地の運動公園に着く。真正面がくわくわ森だ。
くわくわ森への登り口の写真を撮っていると一人の女性が「ごめんなさい!」っと登っていく。ぼくも続くがすぐ見失う。ぼくは一つの階段を上るのに、左足で登り、右足をその段に乗せ、再び左足で次の段を上る。遅い訳だ。彼女は途中から左に折れてガマズミの実の写真を撮っていた。11:29に尾根道に到達し、そのままロウバイの木があった方へ歩く。
図2.11:23 くわくわ森への登り口
先日は蕾だったが開いていることを願いつつ、ロウバイの木々を見る。
 一つ咲いていた。匂いを嗅ぐ。思っていたような匂ではない。と云うよりも好きになれない匂いだ。やまぼうしさんはは良い香とコメントくれたし、ネットで見ても高貴な香のようだ。が、ぼくには良い香とは言えない。
図3.11:34 咲いていた
図4.11:37 あまり良い香とは言えない
住宅街に出る前の木にソシンロウバイと名札があった。先日は気が付かなかったのだ。
図5.11:38 ソシンロウバイという名札

2023年12月22日金曜日

モグラやヒミズの合着した寛骨と仙骨  Hipbones and sacra combined with mole and shrew mole

骨盤は、左右の寛骨とその間の仙椎からなる。寛骨は腸骨と坐骨、恥骨からなるが、アカネズミのような小型哺乳類では生後間もなく一つ骨(寛骨)になっている。図1、2、3は、齧歯目の寛骨である。これらの左右の寛骨は晒骨するとばらばらである。

図1.ハタネズミMicrotus montebelliの左右の寛骨
図2.ラットRuttus norvegicusの左右の寛骨
図3.エゾシマリスTamias sibiricus lineatusの左右の寛骨
図4はウリボウの左右の寛骨を恥骨結合でボンドで貼り付けた。さらにこの寛骨の腸骨も離れていたのをボンドで着けた。
図4.腹側から見たウリボウSus scrofaの左右の寛骨
図5は左右の寛骨が合着している、イヌ(愛犬クロ)とタヌキ。タヌキもクロ(14歳で死ぬ)も老齢個体だ。老齢になると左右の寛骨が合着する動物が多い(図5、6、7)。
図5.左右の合着した寛骨 左:タヌキNyctereutes procyonoides 右:イヌCanis familiaris
タヌキの仙骨はボンドで着けている。
図6.ネコFelis catusの合着した左右の寛骨
図7.シカCervus nipponの合着した左右の寛骨
上記のように老齢化したイヌやネコなどの食肉目の動物たちやシカなどの偶蹄類の動物たちは性成熟を過ぎると左右の寛骨が恥骨結合・坐骨結合して一体になる(図5、6、7)。
しかし、仙骨が左右の寛骨と癒合・合体しているのは、ぼくの手持ちの標本の中では秩父産のイノシシ(友人YNから)だけである(図8)。第一仙椎の翼端部分が腸骨と癒合しているのが判る、また恥骨結合や坐骨結合もしっかりしている(図8)。このイノシシは相当な老齢個体だと思われる。哺乳類の接触し合う骨は(例えば、頭骨の各部分の骨)、性成熟を過ぎて老齢化すると癒合・合体する。
図8.イノシシSus scrofaの仙骨と寛骨が一体化した骨盤
第一仙堆の仙椎翼の左右の両端が寛骨の腸骨部と癒合

一方、モグラの仲間は生まれながらに(多分)仙骨と寛骨がしっかり結合した骨盤を持っていると思われる。真無盲腸目のモグラ科(モグラ、ヒミズ)の骨盤は仙骨と寛骨が一つになっている(図8、9、10)。ぼくの持っているモグラやヒミズが全て老齢個体だとは思えない。知人が畑で捕獲したアズマモグラ個体も各務原の友人から送ってもらったコウベモグラも全て仙骨と寛骨が癒合・合着した骨盤であるし、東丹沢で拾ったヒミズの全ての個体もそうである。しかし、日本産の真無盲腸目にトガリネズミ科の動物たちが生息するが、ジネズミもトガリネズミも左右の寛骨は仙骨とは離れている(図11)。
図8.ヒミズUrotrichus talpoidesの仙骨、寛骨が合着した骨盤
図9.アズマモグラMogera woguraの仙骨、寛骨が合着した骨盤
図10. ヒミズの骨盤と各骨の名称
図11. 寛骨と仙骨 左:オオアシトガリネズミSorex unguiculatus 右:ジネズミCrocidura dsinezumi

どうして、哺乳類の中では真無盲腸目のモグラ科の動物の仙骨が寛骨と癒合・合体しているのだろうか?地中での穴掘り、トンネル生活の為には、骨盤は一つになる方が機能的・形態学的に適しているのだろうか?
鳥類の骨盤と寛骨も一つになっている(図12、13)。
図12. メジロZosterops japonicusの腹面から見た複合仙骨と寛骨
a:腸骨 b:坐骨 c:恥骨 d:複合仙骨(最後位の胸椎と全腰椎、2個の仙椎よ数個の尾椎が癒合)
図13. メジロの背側からみた複合仙骨と合着した寛骨
モグラ、ヒミズの仙骨と寛骨が一体化した骨盤になっているが、何故、一体化した骨盤になっているのか?全く生活形態が異なる鳥と比べたら何かヒントがあるかと思ったが、特殊化した骨で共通していたのはモグラ・ヒミズや鳥の肩甲骨も割り箸のように細長いことだ、、、、、。これらは前肢の使い方の問題だが、骨盤の一体化が共通しているのは別の要因が働いているのだろう。

2023年12月21日木曜日

本の印税でウィスキーを買う    

 正月用のウィスキーを買ってきた。このところ、ぼくが毎夕おいしそうにウィスキーを飲むものだから、連れ合いも、娘も飲むようになってしまった。サントリー角1.27Lはまだ半分残っている。それで、正月用にレベルアップしたものを買った。OldParr12年、CHIVAS REGAL 12年、Ballantine's12年、I.W.HARPERだ(図1)。シーバースは待ちきれなくて、口を開けた。ハーパーはスコッチではなくバーボンだが、毎日スコッチを飲んでいると偶にバーボンの味を楽しみたくなる。

今回、レベルアップしたウィスキーを買ったのは、「頭骨コレクション」の印税が初めて1万円を少し超えた額が入ったからだ。恐らくどこかの学校で89冊を学生たちに買わせたようだ。嬉しいね!ヤルキが出てきたから面白いものだ。

図1.PCの前に並べたウィスキー

2023年12月20日水曜日

サル・狭鼻猿の下顎骨の性差     Sexual differences among monkey’s・Catarrhini mandibles

アジア・アフリカに生息する狭鼻小目のサル仲間の頭蓋骨を上から見ると①矢状縫合や②眼窩上縁が隆起しているか(隆起していれば♂)、あるいは ③犬歯が大きく長ければ♂である。これはニホンザルもキンシコウもチンプやゴリラもそうである。
教え子のM.Oさんから貰ったカニクイザルの両性の頭骸骨を見ていて、上から見た下顎骨では、♀と♂では大きな違いがあることが判った。♀の下顎骨はV字形だが、♂ではU字形だ(図1)。
図1.カニクイザルMacaca fascicularis♀(左)と♂(右)の下顎骨

タンザニアのマハレ山塊国立公園で拾ったアカコロブスの下顎骨もやはり♀はV字形だが、♂ではU字形だ(図2)。

図2.アカコロブスColobus badius♀(左)と♂(右)の下顎骨
ニホンザル♂の頭蓋骨はしっかりしたものがあるが、♀は友人のT.S氏から貰った房総半島の有害鳥獣で駆除されて埋められていたまだ第三臼歯が出ていない若い♀の下顎骨しかない(図3)。これを見ると、カニクイザルやアカコロブスのような明確な性差は見られない。♂の下顎骨がU字形とV字形の間くらいのカーブである。しかし、ニホンザルでもやはり♀は♂よりもはるかにV字形の下顎骨である。

図3.ニホンザルMacaca fuscata♀(左)と♂(右)の下顎骨
サルの下顎骨は生まれながらに左右が癒合している。しかし、他の多くの哺乳類の下顎骨は左右の下顎骨は縫合するが、死後バラバラになる(図4~7)。
図4.キツネVulpes vulpesの下顎骨(性不明)
左右の下顎骨を木工ボンドで着けている(図5、6、7)も同じ)。
図5.シカCervus nippon♂の下顎骨
図6.カイウサギOlyctolagus cuniculus♂の下顎骨
図7.ハツカネズミMus musculus♂の下顎骨
多くの哺乳類の下顎骨はV字形である。となればサル♀はサル♂よりもより多くの哺乳類と似ている。つまりサル♀はサル♂よりも祖先系に近いと云える。逆に云えばサル♂は一般的な哺乳類からさらに特殊化が進んでいると云える。

2023年12月18日月曜日

動物たちが最も使う歯、切歯   Incisors, the teeth most used by mammls.

東丹沢水沢橋の堰堤下で見つけたニホンザルの老♂の歯を見ていて、気が付いた事がある。それは、どの歯よりも上下の切歯摩耗して欠落していることである。この摩耗は以前から知っていたことであるが、サルばかりでなく多くの動物たちがもっとも頻繁に使う歯が切歯であり、切歯は食物を直接摂取する歯である。これが摩耗すると食物が取れなくなり衰弱して死に至ることになる。
図1.ニホンザルMacaca fuscataの老♂
特に、主食が植物の動物にとっては切歯が命に関わる大事な歯である。ノウサギ(図2)もヌートリア(図3)も植物食である。また、ネズミやリスたちも主に植物を食べている。その為に、柔らかい肉に比べて繊維の多い植物を噛み取ったり、硬い種皮を齧る事を続けていると摩耗して、植物が食べられなくなる。

そこで、植物食のウサギ目やネズミ目の動物たちの切歯は、一生伸び続ける無根の切歯を持つように進化した。否、無根の切歯を持つように進化したのがウサギやネズミの仲間である。

図2.ノウサギLepus brachyurusの切歯
図3.ヌートリアMyocastor coypusの切歯
シカやカモシカも植物食の動物だ。硬い植物を噛み取るために、彼らは摩耗する上顎の切歯を失くしてしまい(図4)、下顎の切歯と、歯の無い上顎と舌を用いて、柔らかい草や葉を食べるようになった。さらに摂取した草や葉を反芻して嚙み戻し、さらに胃内のバクテリアの分解作用によってセルロースを糖に代えて消化・吸収している。しかし、上顎の切歯の無い反芻動物たちも下顎の切歯が摩耗したら死ぬことになる。

図4.シカCervus nipponの切歯の無い上顎
図1のニホンザル老♂の切歯で見たように、動物たちは切歯を植物を噛み取るのに使っている。ヒトなら手を使って捥ぎ取るのにあるいはナイフを使って切り取ることを動物たちは、直接切歯で植物を噛み取っている。そのために、ニホンザル老♂のように切歯が摩耗して無くなることになる。

ここで、ウマもシカのように草を食べるが、ウマの頭骨の標本が無いためここで取り扱わなかったが、ウマの歯は永久歯にかわった後も年に3,4ミリと伸びるようだ。これだと硬い植物で歯が摩耗しても長生きでくるね。

2023年12月12日火曜日

ツマベニチョウ

台東に住んでいる友人から、サンタンカの花の蜜を吸うツマベニチョウの写真が送られてきた(図1)。ツマベニチョウは九州南部から東南アジア、フィリピン、インドなどに分布し28種もの亜種が存在するようだ。図1はH.g.formosanaと云うことになる。
チョウは風に乗ってかなり遠方まで移動しそうだが、水や蜜を吸わずにどのくらい移動できるのだろうか?仲間とともに集団で移動して休んだ処に居ついてしまってそれで28種もの亜種が形成されたんだ。温暖化とともに関東の方にもやってくるようになるかな?
図1.ツマベニチョウHebomoia glaucippe

2023年12月10日日曜日

くわくわ森

昨日は久しぶりに境川遊水地公園まで行き、出来れば「くわくわ森」に行ってみようと思った。しかし、遊水地公園(図1)まで来た時は背?腰?足?が痛く、くわくわ森を見ながら階段に腰かけた。ペットボトルの水を飲み、向こうの森まで行こうかどうしようか迷った。ここまで40分も掛かってきた。もう牛歩の歩みのようで自分でイライラするほどだ!普通に早く歩けない。
10分も階段で休んでいたので、向こうの森まで行くことにする。しかし、スムーズにさっと立ち上がれない。ようやく立ち上がり、グランドを回って近道して「くわくわ森」に入る。また、階段だ。
図1.14:36 遊水地の野球グランドの前の階段からくわくわ森を望む
階段を左側の手摺りを頼りに一歩、一歩登る。ヤブランの青黒く光った実があったので、ザックを下ろしカメラを取り出して撮る(図2)。ザックを背負い、カメラを首から下げて、また一歩一歩登る。自分でどうしてこんなにも足腰が弱くなったんだろうと思いながら登る。
マンリョウの赤い実が見えた(図3)。今まではヤブランもマンリョウも撮った事は無かったが、何故か見納めかな?っと思う。そのくらい身体にガタがきている。すぐ上にヤブコウジの赤い実もあった(図4)。
図2.15:05 階段を登り始めて間もなくヤブランの実だ!
図3.15:07 マンリョウの赤い実もある
図4.15:07 ヤブコウジだ!
ヤブコウジを見て階段を3,4段上がったら山頂の尾根道に出た(図5)。ヤレヤレと思いながら秋の景色に一時浸る。
図5.15:08 山頂の尾根道だ、秋の山だ!
山頂にある休み台に座り水を飲む。2,3分も座ったろうか?立ち上がろうとしたが、無理。勢いをつけて立ち上がる。今まではここの休み台から下ったが、今日はこのまま尾根道を進む。ん?この植栽されている木は何だろう(図7&8)?
山頂付近の住宅地の側の道を歩くと、左側に「見晴らしの丘」がある(図8)。スマホで写真を撮っている人がいる。
図6.15:18 この木が6,7本植えられている。
図7.15:18 大きな丸い花芽が付いている
図8.15:22 見晴らしの丘
見晴らしの丘の右にある細い山道を下る。左側に紅葉があった(図9)。左側にも整備された公園があるようだ。細い道を下っていくと「天王森泉館」、「清水の森」の入口だ(図10)。建物の中で休みたかったが、そのまま帰り道にでる。振り返って「天王森泉館」を撮る(図11)。
なんと帰ったのは16:30だった。1時間も掛かって戻ったんだ。帰路の2ヶ所にお寺があるので、その境内に座りたいと思ったが歩き続けた。
図9.15:25 紅葉があった
図10. 15:27 天王森泉館
図11. 15:28 天王森泉館の全景